市野塊、後藤一也
子宮頸(けい)がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を防ぐワクチンの接種を積極的に勧めることについて、厚生労働省は有識者による審議会で議論を再開することを決めた。田村憲久厚労相は「積極勧奨」を中止した第2次安倍政権当時も厚労相だった。再開は「私の大きな宿題」とし、「いつまでも今の状況でいいというわけではない」と強調した。
田村厚労相は31日の会見で、勧奨を中止したことについて「責任を感じている」と述べた。厚労省の当時の担当者らは現在、担当幹部になり、同様の考えで再開に向けて準備を進めてきた。
HPVワクチンは2009年に承認され、13年4月に、小学6年から高校1年相当の女子を対象に定期接種となった。ところが接種後に、接種部位以外の広い範囲に痛みが広がるなどの「多様な症状」が報告され、同年6月に積極的な勧奨が差し控えられた。定期接種は継続しており、現在も希望すれば原則無料で受けられる。
大阪大の研究によると、積極…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル